#01_緩和ケア病棟での初めての出会い①

公開:2025.02.17

緩和ケア病棟での初めての出会い ナースライフミックス 連載「別れの場所で出会うこと」
みなさん、緩和ケア病棟って知ってますか?
病気そのものに対する治療ではなく、病気のつらさをコントロールしながら日常生活を送ることを目的とした病棟です。
ここでは「お別れ」も多く経験しますが、その一方で、さまざまな患者さんの人生観、価値観、希望との「出会いの場所」でもあるんです。
そんな緩和ケア病棟で働く私が、ここでの出会いの話をお届けします。

第1回目は、私の原点となった「緩和ケア病棟での初めての出会い」のお話です。
皆さんの中で緩和ケア病棟はお別れが多いイメージですか? 確かにお別れは多いですがその分たくさんの出会いがあります 患者さんの人生に深く触れ出会いのたびに人として看護師として成長できる場所だと私は思っています 今回は私が緩和ケア病棟で初めて患者さんを看取ったときのお話です この日の後悔から患者さんの人生ともっと向き合う看護がしたいと心に決めたのでした 希望だった緩和ケア病棟に転職して1ヶ月 肝細胞がんの患者さんを初めて担当として受け持つことになりました
受け持ってまもなくAさんが肝性脳症になり昏睡状態になってしまったのです 肝性脳症 肝機能の著しい低下により肝臓で代謝されるアンモニアなどの有害な物質が体内にとどまり意識障害などの症状を引き起こすこと こんなに急に症状の変化があるなんて…あり得ないことではないと頭では分かっていたはずなのに…
Aさんの思いや希望をもっと引き出せればよかった とりあえず先生は肝性脳症の治療をするのかな・・・ Aさんのことだけどこのまま様子を見ていこうか・・・どうしようか ご家族は急なことで受け入れられてない様子ですが先生にお任せしますとおっしゃられてます でも遠方なので何かあっても○日にしか来れないとのことです・・・緩和ケア病棟は積極的な治療や検査はしないことが多いけど・・・でも・・・不要な治療や検査ってどこまでのことを言うの?それも全部分かっていたはずなのに

>>第2話へ続く。

原作:よん
漫画:てらいまき
よん よん

緩和ケアの知識や大切さを知ってもらいたくInstagramを開設。イラストレーターとしても活動している。趣味は旅行、買い物、食べること、ダイビング

Share
FacebookTwitterLine
ページのTOPへ