#08「採血」

公開:2025.02.20

鈴木さんは、東京の国際的な病院に就職した3年目ナース。外国人の患者さんがよく来るこの病院で彼女は度々、英語での対応に困ってしまいます。
しかし、同じ病棟に心強い味方が!ナオミ先輩はイギリスの病院に勤めたことがあり、そんな鈴木さんにいつも助け船を出してくれる頼れる存在です。

前回、鈴木さんは米国出身のJamesさんの点滴を終え、続けて採血に試みますが、なんて声をかければ良いのでしょうか?
今回の “英語で言いたい!”フレーズは……

Sharp Scratch.
(チクッっとしますよ。)
きうい きうい

現役海外ナース きうい のワンポイントアドバイス!


採血の説明にもさまざまな表現があります。
ナチュラルな表現は、”Can I (may I) collect a blood sample?(採血してもいいですか?)”と言います。
他にも、”Is it ok if I draw your blood?”という言い方もできます。(drawは液体を吸い取るイメージの採取する動詞です。)

かしこまって伝える場合は、”The Dr ordered a blood test for 〇〇. Would it be ok if I collect it now?(医師が〇〇のために血液検査の指示を出しました。今採取してもいいですか?)”を使ってみてください。
困ったら、“blood test(血液検査)”や”blood sample(血液検体)”の単語さえ言うことができれば、相手は汲み取ってくれるでしょう。

採血やルート確保の時は、“Sharp scratch” がイギリスで一番よく使われる表現です。直訳すれば、「鋭い引っ掻き」。実際のところはさておき、鋭く引っかかれる程度の痛みですよということを示しています。 丁寧に文章にすれば、”It’s going to be a sharp scratch.”とも言えます。

他の国では、“little prick” ‘’little sting’’ (=ツンと刺される/ 虫に刺されるイメージ) や “little poke” (=指で突くイメージ).が使われることもあるようですが、“prick”はチクリとした表現以外にも「バカな男性」と言うスラング表現もあるので注意が必要です。

採血に関しては。針が刺される瞬間を事前に教えることで、患者さんが必要以上に驚かずに済みますよね。もし何と言えばいいか忘れてしまったら、“Three, two, one.”とカウントダウンしてもいいと思います。
また、針以外の処置などで、”You may feel a little discomfort.(不快感を感じるかもしれません)”と言う表現も使える場面も多々あります。

次回もお楽しみに!
きうい きうい

ロンドンでナースエジュケーターをしています。instagramでは日本とイギリスでの看護師経験を比べたり、医療英会話について、多様性や自分らしくいること、メンタルヘルスやマインドセットについて等、様々な発信をしています。不定期でライフコーチや英会話レッスンも行っています。

ソファちゃん ソファちゃん

絵を描く看護師です。
SNS上にイラストや漫画を載せています。

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