お悩み:役職者として一生懸命働いても給与も後輩の意識も変わらない
公開:2024.11.20
InstagramなどSNSで活躍する看護師のしゅーぞー、リナ、DCN やのが悩む看護師たちの相談に答える連載「悩めるナースの休憩室」の第11回。三人のそれぞれの視点での回答とは!?ぜひご覧ください!お悩み相談も随時受付中。
今回のお悩み(相談する看護師:タタンタンさん)
急性期病棟の5年目看護師です。今年からプリセプター業務と兼任でチームのサブリーダーになりました。日勤では毎日リーダーですが、リーダー制が確立していないので、受け持ちをしながらチームメンバーのサポートに徹しています。職場は年齢給のため、業務量が給与に反映されません。新人時代に助けてもらった恩を返す時なのはわかっていますが、チームとしてより良いケアを出来るように雑務を拾っているのに、変わらずルーティンで終わっている姿を見ると、やるせなくなります。何のために自分は頑張っているのか分からなくなってしまいました…
お悩みへの回答
しゅーぞー
5年目でそれに気づいてしまいましたか。私も同じ葛藤は日々抱いています。きっとこの先もずっとそうでしょう。同じことをストーリーズで呼びかけたらものすごい反響でした。つまり同じ思いを抱えながら頑張っている看護師はたくさんいるということです。もちろん給料に差をつけてもらえたら一番納得できますが、私たちの仕事は残念ながら成果報酬ではありません。看護配置の数でしか見られないので、結局出勤すればだれでも同じなんです。ムカつきますけどね。アドバイスとしては自分のやりたい看護、課題に集中すること!あとリーダーの時は先輩であっても雑務をどんどん振っちゃってください。文句言われたら上司に言う。上司がダメなら看護部長に。
リナ
リーダー・プリセプター業務、毎日お疲れ様です。本当に本当によく頑張っていますね。「病棟の雰囲気を変える」これはなかなか難しいですが、師長や主任を巻き込んで取り組んでいくといい方向に動くかもしれません。個人単位でできることは自分がリーダーの時はあえてサボり癖がある人に重めの部屋をつける。心との向き合い方を考えてみる。大前提、人を変えることはできないんですよね。だから自分の考え方・受け取り方を変えるとちょっと楽になると思います。自分にとって大事にしたい軸を見つけてそれを頑張ることに集中する。自分軸で生きると他人の行動にモチベーションが左右されにくくなります。頑張りすぎずに、時にはちょっと深呼吸。
やの
リーダーとしての責任感からチームのサポートに徹する姿勢は、非常に素晴らしいです。自分の努力が反映されず周囲の理解が得られない状況ではモチベーションも下がることでしょう。しかし自分が必死にこなしていたり、他の人より働いていると自覚したり、周囲から「意識たかい」と言われるなど温度差を感じる場合には「リーダーの役割」や「リーダーシップを発揮する方法」を見直してみましょう。リーダーとしての自分の成長に焦点を当てると周囲に左右されずにモチベーションを保つことができるかもしれません。無理に全てを自分一人で背負うのではなく、周囲と協力しながら前向きな変化を模索できるとリーダーとしてのスキルが上げてみましょう。
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訪問看護・施設・病棟〜ICU・SCUまで経験し、認知症ケア専門士・認知症看護認定看護師を取得。病院では「認知症を理由に諦めない看護」を軸に、年間400件超のラウンドを実施。SNSでは歯に衣着せぬ物言いで高齢者看護の普及啓発に取り組み中。臨床での看護に執筆・講師・セミナー運営・SNS代行業をしながら現在大学院生(高齢者看護専攻)。爽快感のある物言いの彼女は一体何者なのか…誰も掴めていない。
2011年看護大学卒業後、救命救急センター入職。救急ICU、ER、ドクターカーで勤務し、部署内教育、院内教育委員会を担当。ICU看護主任を経験し、マネジメントを学ぶ。2021年からInstagram「看護のススメ」での発信を開始(@kango_no_susume)。「楽しく学び、現場で活かす」をモットーに投稿。頑張る看護師が報われる世界をめざしている。2023年書籍を発売。「いいねと言われる新人になる!1年目ナースの教科書」