私がやってよかったセルフ看護
公開:2023.05.25
先日NurseLifeMixで行った看護師のセルフケアに関する調査についてのアンケート結果でメンタル的な疲弊を感じている人は94%を占め、多忙の日々の中でついつい自分のことを後回しにしてしまっている人が多いという実態が明らかになりました。
私自身が過去に自分のケアを後回しにした結果、精神的にダウンしてしまい1年程働けなくなった時期があるので他人事に思えず、この記事を書くことにしました。
セルフケアが追いつかなかった日々と今
当時を振り返ってみると、夜勤の巡回中に寝息を立てる患者さんをみて、私も病気になれば仕事を休めるのかな・・・と思ってしまう日々があったり、休みの日を丸1日寝て過ごしても回復した気がしない日があったりとセルフ看護が追い付かない日々を送っていたと思います。
今は自分にとっての限界を越えないための術を身に付けることができたので、私が実際にやってみて、体力とメンタルの回復に役立ったセルフ看護についてお話してきたいと思います。
私のセルフ看護:ホテルステイという名のホテル入院
結論から言うと「ホテルステイという名のホテル入院」がおすすめです。
聞きなれない言葉だと思うのですが、ホテルステイを入院するようなイメージで、少し遠くても、心惹かれるホテルに1泊でいいので泊まりに行ってみて欲しいのです。
することを増やさず、「〜しない」ことを心がける
というのも、メンタル回復のために役立つとよく言われているのは、運動をする・自然が多いところへ行く・部屋の掃除をする・入浴する・趣味や夢中になれることをする・栄養のあるものを食べるなどの「~する」という、することを「足す」のアドバイスです。
そういう情報が溢れかえっているからこそ、私はあえて「~しない」を心がけてみて欲しいと思っています。
本当に疲れているときに、ジムに行ったり、遠くまで旅行に行ったり、部屋を片付け整理整頓をしたり、お風呂を沸かして掃除をしたり、趣味であっても何かをする気力がないことも多いですよね。
むしろやったほうがいいことは頭ではわかっているからこそ、できなかった日には「また今日も何もせずに1日が終わってしまった・・・」と自己嫌悪に陥ってしまう方も多い気がします。
ホテルで「〜しなきゃ」から解放されよう
だからこそ、ホテルに行って何もしないを楽しむ、そうすることで、「~しなきゃ」からの解放されて、回復することができます。
ホテルを選ぶ際のポイントは3つです。
- 食事つき
- 広い部屋風呂か温泉付き
- 少しだけ背伸びした価格帯を選ぶ
そして、それぞれのメリットは以下の通りです。
- 食事つきにするメリット
- 入院すると食事が出てきますよね。献立も、栄養も、買い物も、調理も、盛り付けも、片付けも、食器洗いも必要ありません。普段生活していると何気なくやっていることをすべてしないでみる、それが新たな心の余白を取り戻し、頭や心や体の回復に役立ちます。
- 広い部屋風呂か温泉付きにするメリット
- 家のお風呂で足を伸ばして、開放的な気分で湯船につかるのは、少しだけ難しい気がしています。いつもと違う景色を見ながら、広々とした浴室で、好きな音楽をかけて、必要なら好きな入浴剤やキャンドルを持参して、非日常の時間を楽しむのがおすすめです。 温泉付きの宿では、近場でも旅行に来たようなリトリート感が味わえ、ぐっすりと眠ることができると思います。
- ③少しだけ背伸びした価格帯を選ぶメリット
- ごく一般的な出張で使うようなビジネスホテルもNGではないのですが、できるのなら少しだけ背伸びをしたホテル選びをしてみてください。贅沢をしているな~という自分にご褒美をあげる感覚があると、ホテルの中の過ごし方が少しだけ変わる気がしています。有限な時間を大切に使おうと思えるので、だらだらとSNSを見たり、ベッドの上で過ごすのではなく紅茶をいれてみたり、SPAやプールを利用してみたり、ラウンジでくつろいだり、同じ休日でも1日がとても特別なものになります。
その他にも、ホテルは必要なものだけが置いてある無機質な空間であることから、頭の中の整理整頓がしやすくなったり、清潔で美しいリネン類に身を包むことで心が整ったり、目に入れる景色や環境を変えることによって、自分の中の空気の入れ替えができる気がします。
自分を大切にするために生きて、自分自身にご褒美をあげよう
私はホテルステイがひとつの趣味であり息抜きでありストレスマネジメントの一環なのですが、翌朝にホテルを出ると、わかりやすく心が軽くなっているのを感じます。そしてまた頑張ろうという活力がわいてくるのを感じます。
車はガソリンがなければ走りません。ガソリン切れになったあとでは、ガソリンスタンドまでもたどり着けません。車はメンテナンスをしてあげると長い距離を走れます。
私たちも一緒だと思っています。頑張る前のご褒美、頑張っている最中のご褒美、頑張ったとのご褒美、かたちはなんでもよいので自分自身の看護を第一に、沢山のサポートをしてあげてください。
私たちは仕事をするために生きているのではなく、自分を大切にするために生きています。
自分にとっての1番のパートナーは自分自身です。
美容看護師。美容クリニックの立ち上げと看護師のキャリアをサポートする会社経営も行っている。自分軸の美容・マインド・思考を日々発信しています。
夢は美容領域が看護師の正しい選択肢として認められるようになること。