#16 手術室の応援ナース
公開:2023.12.28
私の連載企画「手術室看護師の気になることを大解剖!オペ看ラボ」では、オペ看のみなさんが知りたいけど、なかなか知ることができないリアルなオペ看のことを紹介していきます。
今回は「手術室の応援ナース」についてお送りします!
看護師の働き方はさまざまです。
その中のひとつ、応援ナース!
去年のドラマ、「ザ・トラベルナース」の影響で認知度が上がりましたね。
ところで、病棟の応援ナースはたくさん働いていますが手術室にも応援ナースはいるのでしょうか…?
勤務形態やオンコール、夜勤、分からないことばかり…。
そこで、応援ナースとして手術室で働くみなさんに聞いてみました。
DMの掲載は許可をいただいています。
アンケート期間:2023年10月20日23:00~10月20日23:00
ストーリーズにてアンケート回答人数:1,213人
応援ナースってなに?
応援ナース?トラベルナース?
応援ナースは、看護師の新しい働き方として注目されていますね!
ちなみに、「応援ナース」や「トラベルナース」は、呼び方が違うだけでお仕事の内容は一緒です。
看護師不足から生まれた新しい働き方で、病院などに赴任し即戦力として働きます。
派遣とは違い、応援先からの直接雇用で、契約期間終了後は勤務先の同意があれば継続して働き続けることも可能なんだそうです…!
手術室にも応援ナースはいるの?
応援ナースは、病院によっては手術室に配属されることもあるそうです。
常勤や派遣とは違い、応援ナースは即戦力として期待されているため、手術室勤務経験が最低3年以上ないとなかなか難しいようです。
どの術式でも対応できないといけないんですね…。
先輩方の声を聞いてみました。
メリットは、 若いうちにQOLも高めつつお金が貰える。
色々な場所に行ける。
自分のスキルを活かしつつ新しいことを学べる。
人間関係が向いてなかったら期限でやめることができる。
病院研修はあったりなかったりですが、看護師の院内研修やラダー、委員会、係が無 く、オペ業務だけが多い。
デメリットは、 病院毎に契約形態が違うため、場合によっては休暇が少なかったり、 残業なしで定額のみの収入になることもある。
半年から1年単位で引越し・転職。
半年間は有給がないことが多い。
正規職員への勧誘が気まずい。
手術室看護師はどこも不足してい るようなので、満期1ヶ月前から探しても次が見つかるくらいには市場はあると思います。
休暇は正社員と同じ日数のところもあれば、委託職員扱いで週休2日のところもありました。
基本、3ヶ月か6ヶ月契約で、延長しないと有給が取得できないので、半年が近くなると病院側も延長してくれるかな?とそわそわします。
最近は様々な病院を点々としています(笑)
求人だと「オペ室経験3年以上」の条件が多いですね。
病院によりますが半年の契約で、仕事をしてみて楽しければ継続、微妙だったら次の病院に移動しています。
夜勤・オンコールなし、残業なしで契約。
オペ看の応援ナースはできる人が少ないので、給料や条件の交渉しやすいと思います!
柔軟な働き方ができるので、常勤にはない魅力があります!
ただ、ボーナスはないです…。
時給がかなり高いので、それでもいいと思っています。
私は子供優先で働きたいので、しばらく応援ナースでいます!
応援ナースのリアル
応援ナースのいいところ
初めての術式でも簡単なマニュアルだけですぐ器械出しできちゃう方で、めちゃ経験豊富!
心外、脳外、どのオペでもこなせるので、大変助かっています。
応援ナースの方は、みなさんコミュニケーション能力が高いと思います。
癖のある先生とのオペでもすぐ溶け込めるんですよね。
色々と教えてもらっています!
うちのオペ室は常に人材不足。
応援ナースの方がいないと回りません。
いいところは、お給料が高いところ!(笑)
あとは、苦手なことはしなくていいところです!
最初の契約で「残業なし」とか「眼科オペNG」みたいな条件を出してます。(病院によりますけどね…涙)
人間関係が合わなくても、半年でオサラバだし気軽です!笑
気軽ですが、仕事は責任もってやります!!
私は眼科オペが苦手なのでやりませんが、他のオペはなんでもウェルカムです(笑)
常勤さんが苦手なオペは、リーダーさんに言って積極的に入ります。
ただ、有休はありません…。
だから体調管理は大事です。
3ヶ月更新で勤務していましたが今のオペ室の人間関係が心地よく、決めました。
嫌だと思ったら継続しなくていいし、合うオペ室、合わないオペ室と見極められるので良いと思います!
あとは係活動はしなくていいので、嬉しいです(笑)
自分が望む働き方ができるのは大きなメリット!
応援ナースの大変なところ
私は忙しいところが好きなのでいいですが、バタバタが苦手な人は辞めた方がよさそう。
契約上、有給がでないので体調が悪くなると詰みです。
休めば欠勤で給料が下がります。
病院によるんでしょうが、そんなに給料も高くはない…(汗)
あと、応援ナースは大変な長時間オペや癖強い先生に当てられます(笑)
私は旅行が好きなので、長期休暇が欲しくて応援ナースをしてます。
応援ナース(6ヶ月)→海外旅行(3ヶ月)→応援ナース(6ヵ月)…この繰り返し!
即戦力になるところがいいところ、すぐ辞めるから職場に思い入れがないところで温度差を感じます。
忙しいオペ室が苦手…そんな方は気を付けた方がいいですね…。
逆に、たくさんのオペをこなすのが好き!やりがい!って方は合うのかもしれないですね!
おわりに
今回は、「手術室の応援ナース」についてお話を聞いてみました。
中には「応援ナースって何?」という声もありました。
聞きなれないですよね。去年ドラマがあったので、「トラベルナース」の方が認知度があるのかもしれません。
新しい働き方、応援ナース。
看護師経験があり、即戦力として働ける!
ひとつの手術室に縛られることなく、さまざまな術式の経験を積むことができますね。
そんな働き方もあることを知っているだけで、選択肢が広がりそう!
チャレンジしてみるのもいいかもしれません。
新聞配達・営業から看護の道を目指し社会人で受験、准看護師取得。
だんだん看護が楽しくなり、さらに正看護師資格も取得。
手術室が好き!モットーは「楽しく働けると、看護も楽しくなる!」
Instagramでは手術室看護や看護師のお金の知識を発信中。
R3年に脳腫瘍が発覚。開頭手術、放射線治療、抗がん剤治療を経験。
後遺症で失語症になり、現在はリハビリ中です。