#03 手術室看護師のリアルエピソード!自分でこれは「ブラボー!」って思ったこと【オペ看255人に聞きました!】

公開:2023.05.09

こんにちは!しゅがーです。
私の連載企画「手術室看護師の気になることを大解剖!オペ看ラボ」では、オペ看のみなさんが知りたいけど、なかなか知ることができないリアルなオペ看のことを紹介していきます。
今回のテーマは、手術室看護師のリアルエピソード!「自分でこれは“ブラボー!”って思ったこと」についてお送りします!

手術室看護師は、手術進行の担い手!安全・安楽を守り、手術中は患者さんの代弁者として活躍しています。
しかし…

  • 手術室は閉鎖的に感じる…
  • オペ看って、ちょっと怖い…
  • 手術室ってなんだか少し近寄りがたい…

そのように思っている方も多いかもしれません。
ですが、手術室看護師だけが知っている、楽しく面白い素敵なエピソードを知っていますか?
これを読むと、手術室看護師のイメージがガラッと変わるかもしれませんよ!

この記事は、筆者のInstagramに寄せられたストーリーズやDMのコメントを元に作成しています。
アンケート期間:2023年3月18日17:00~3月19日17:00
ストーリーズにて質問BOX、DMで回答、回答数は255件

自分でこれは「ブラボー!」と思ったこと

手術室看護師のお仕事中に、ついつい「さすが私!ブラボー!」とテンションが上がってしまう瞬間を募集しました。
回答は255件。その中で、印象的だったエピソードをいくつか紹介します。

挿管困難!?そんな時でもオペ看がすぐ対応!

手術室看護師のコメント

麻酔科医からの指示はなかったけれど、「この患者さん、挿管困難っぽいな〜」と思っていろいろ持っていったら…実際に挿管困難で、持っていったグッズが役に立ったことです!
挿管が難しそうな患者さん。入室前に麻酔科医に情報を申し送りをして、準備万端に!
焦らず介助できて超嬉しかったです!
挿管困難の時に即マックを準備。
さすが!って褒められて心の中でブラボーって言いました(笑)
※マック…McGRATH™ MAC ビデオ喉頭鏡にこと

挿管困難症例は麻酔科医も手術室看護師もピリピリとした緊張感が漂います…。
そんな中でしっかりアセスメントをして準備ができ、サッと動けるととてもカッコイイですよね!
私はすぐ焦ってパニックになってしまうので、先輩方の回答を見てしっかりアセスメントを頑張ろうと思いました。

オペ看の声掛けで体内遺残を防いだ!

手術室看護師のコメント

体内にバンキングしておくのを忘れて閉創に向かいそうな時、覚えてますか?っていう声掛け。
※バンキング:摘出するものなどを一時的に置いておくこと。
ラパロで検体を残したまま閉創しようとしていたのに気が付いて声掛けができたことです(笑)
※ラパロ:腹腔鏡手術のこと。
ラパタンで検体を忘れて閉創しようとしてたので声掛け。感謝されて1日ヒーロー扱いでした(笑)
※ラパタン:ラパ胆 、腹腔鏡下胆嚢摘出術のこと。

手術室看護師にとって重要な役割、体内遺残防止。ガーゼや針のカウントには欠かせない業務のひとつですよね。

手術の山場を終えて緊張の糸が緩み、皆がホッと一息…そんな中でしっかり確認をしていた手術室看護師のファインプレー!
当然、ヒーローになりますね!

手術で使用する高額機器を見事にキャッチ!これはお手柄!

手術室看護師のコメント

先生が落としそうになったインプラントをキャッチしたこと。
先生が落としそうになったパワーデバイスを瞬時にキャッチした時です!
※パワーデバイス:高周波、超音波、マイクロ波などのエネルギーを発して切開、止血ができる器械
ソフト凝固とハモのコードが絡まっていてそのまま落ちそうな時に声を出してギリギリで救出できました!セーフ!!これはブラボーだったと思います!心の中で拍手しました(笑)
※ソフト凝固:吸引と止血ができる器械
※ハモ:ハーモニック、超音波凝固切開装置のこと。

術野には沢山の手術器械やコードが沢山あります。
それらを整理し管理するのも器械出し看護師のお仕事のひとつです。
ですが、なかなか難しいんです。私も器械を落としそうになってヒヤヒヤしたことがあります…。
特にインプラントやパワーデバイス…どちらも高額機器ですよね。絶対落としたくない!
そこを術野も周りもしっかり見ていた手術室看護師がキャッチ成功!大拍手です!

無言で手術!手術室看護師の先読みが完璧!

手術室看護師のコメント

先生が言葉を発する前に、出す手の形だけで欲しい器械を渡せた時!!です!笑
器械出ししてて、会話なくオペが進んでる時はブラボー!って勝手に思ってます(笑)
カイザーの器械出しで、先生に一言も言わず必要な器械を全部渡せた時。
※カイザー:帝王切開のこと。
小さいですがDr. の指の形で電気メスかリガシュアか分かったこと(もちろん術野も見て判断してます)
※リガシュア:ベッセルシーリングシステム、切開、止血ができる器械。

基本的には医師と手術室看護師はお互いコミュニケーションをとりながら手術が進行していきます。
ドラマの手術シーンにもたまに出てきますよね。
医師に「メス」と言われたら、「はい!」と器械を渡す、そんなイメージですよね。
ですが、手術の進行や医師の手の形(ハンドサインなど)、術野を見ていると、指示される前に必要な器械を渡せることがあるんです!
そんな“先読み”ができると、スムーズに手術が進行していきますよね。
私も、できた時は本当に嬉しくなります!

なくなった針を捜しだせ!床に這いつくばる手術室看護師…

手術室看護師のコメント

マイクロの針糸の針をDr. が紛失したのを見つけた私!
針が落ちて見つからなかった時。
30分くらい見つからずピリピリしていたが、なんと先生の靴下に引っかかっていました(笑)
刺さらなくて良かった〜!見つけた私、ブラボー!!いろんな方に褒められました(笑)
針探しに召喚され、3分くらいで見つけた時!拍手されました(笑)

手術室看護師は、体内遺残防止のためにガーゼや針をカウントし管理しています。
しかし、手術の針にはとても小さいものもあり、落としてしまうと探すのはとても大変なんです…。
針が1本足りない…なんてことになったら、それはもう大騒ぎ!
「手が空いている方は針探しを手伝って下さーい!!」なんて声掛けも聞こえてきます。
皆が床に這いつくばって必死に探し…だんだん空気が悪くなってきたことろに、救世主!「針ありました!!」
スタンディングオベーションの嵐です!

まとめ

今回の記事では、手術室看護師の「さすが私!ブラボー!」というエピソードを紹介しました。
現役手術室看護師の方はリアルな意見が多く、共感できるものも多いのではないでしょうか。

ちなみに私の「ブラボー!」ですが、
器械出しの時に先生に「アレちょうだい」と言われて、「これですか?」と必要そうな器械を渡せたことです。
本当に小さなことですが、心の中でやったー!ってガッツポーズでしていました。

皆さんが日々の中で「ブラボー!」と感じていることはありましたか?
それに気付けたということは、手術室看護師として経験の積み重ねがあったからです。
毎日の忙しい業務の中で、小さな「ブラボー!」を探して笑ったりほっと一息つける瞬間も大事にしたいですね。
これからも、そんな皆さんの楽しいエピソードを紹介していきますので、お楽しみに。

しゅがー しゅがー

新聞配達・営業から看護の道を目指し社会人で受験、准看護師取得。
だんだん看護が楽しくなり、さらに正看護師資格も取得。
手術室が好き!モットーは「楽しく働けると、看護も楽しくなる!」
Instagramでは手術室看護や看護師のお金の知識を発信中。
R3年に脳腫瘍が発覚。開頭手術、放射線治療、抗がん剤治療を経験。
後遺症で失語症になり、現在はリハビリ中です。

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