#01 せきやよいの場合
公開:2023.11.09
その方自身にとっては当たり前のことだったのかもしれないけど、わたしたちは嬉しかったり、安心したり、素敵な瞬間だった。
特集「あの日、わたしが見たナース」では、実際にあったそんなエピソードを描き、今この日々を頑張るすべての看護師の方への感謝と共に捧げます。
第1回はこの特集のイラストを担当する、イラストレーター せきやよいさん自身が体験したエピソードです。
困惑する私にやさしく声をかけてくれた
入院していた先の病院で手術が無事終わった後、さらに大きな病院に転院しました。
そこでは検査をした後今後どのような治療をしていくかなど、より専門的なお話をしていただきました。
母は特殊な病気だったらしく、お医者さんから説明を受けたのですが、専門的な用語や初めて聞く言葉ばかりで困惑する場面もありました。
お話の後、担当の看護師さんと2人になる機会があり、困惑していた自分にやさしく寄り添ってくれました。
待ち時間の間も、度々気にかけてくださり、転院初日のバタバタの中いろんな面で助けていただきました。
精神的な面で救われたこと、本当に感謝しかありません。
忙しい中でも寄り添ってくれた
症状が悪化し転院をしたのですが、転院先はかなり大きな病院だったのと、コロナの影響で面会が厳しい状況でした。
一度だけ面会をする機会があり15分ほどで帰る予定だったのですが、看護師さんが融通をきかせてくれて、少しだけ長く面会時間をいただきました。
この時に初めて間近でナースコースがどこかでなるたびに看護師さんが駆けつけに行く姿を見ました。
少ない人数で患者さん一人一人に丁寧に寄り添って、そんな中で融通をきかせていただけたことに本当に感謝でいっぱいでした。
忘れられない転院時の見送り
緩和ケアをメインとした病院に転院することになり、手続きや付き添いの為病院に向かいました。
すでにいろんな準備をしてくださり、到着して受付の前で少し待っていると病室から看護師さんと母が出てきました。
その際、担当の看護師さん、主治医の先生だけでなく何人もの看護師さんがお見送りに来てくださりました。
「リハビリ頑張ってね」
「あんまり無理しないように」
「何かあったら頼ってください」
たくさんの言葉をかけてくださりました。
その光景を見た時に、嬉しさと感謝の感情が込み上げてきて、思わず泣きそうになりました。