美容看護師が向いていないと落ち込んだ時に考えること

公開:2023.08.15

美容看護師yunaの奮闘記5
みなさん、こんにちは。美容看護師で施術者という名のプレイヤー以外にも、クリニックのプロデュースやマネジメントを行っているユナです。

DMで寄せられるお悩みの中で「今の職場で毎日怒られて施術に入るのが億劫なのですが、私って向いていないのでしょうか?」や「美容看護師を目指したいのですが向いていない人はいますか?」という美容看護師の向き不向き問題について、心の内を書いてみようと思います。
美容看護師yunaさん

美容看護師として向いている人、向かない人とは

まず初めに、私は向き不向きという言葉があまり好きではありません。
正しい使い方をするのであれば、向き不向きは自分に下すものであり、他人に下すものではないと思っています。

看護学生の実習や病院時代に怖い先輩たちが本人に対して「あなた看護師、向いていないよ」という言葉を聞いて、進路を断つ人を見るたびに、違和感を覚えていました。

看護師が向いていない訳ではなくて、その職場に向いていないだけかもしれない可能性を奪ってはいけません。これを教育者である方は必ず理解しなければなりませんし、教育を受ける方も知っておいていただけると嬉しいです。また。教育を受けているみなさんも他人から言われた「向いていない」という言葉を真に受けなくて大丈夫です。

今の仕事が上手くいかなくて毎日怒られてしんどい、だからといって美容看護師が向いていないという訳ではないということです。

美容看護師に向いていない人はいるのか

美容看護師を目指してはいけない人はいないと思っています。美容が好きでも嫌いでも、お客様にとって良い仕事ができるのならば、なんだっていいのです。

私が医師の友人から聞いたこんな話があります。「僕は子供が好きでも嫌いでもないから小児科医になった。子供が好きだからという理由で目指した友人たちは可哀そうで心が持たないと辞めていったよ」

時に「好き」は続けられない理由になりえると思っています。そんな私も実は美容医療がないと生きていけないくらい大好きな訳ではありません、もちろん嫌いではないですが、あってもなくてもいいものです。

それよりも大切なのは自分の仕事を通して幸せにしたい「相手がいるのか」ではないかと思います。

例えば面接官をするとき、美容看護師を目指した理由と聞いた時に、すべて自分ベクトルな方がいます。

  • 社割で安く受けられると聞いたからです
  • 好きなことを勉強して仕事にしたいからです
  • 夜勤がなくても給料が高いからです
  • 命という責任を負わなくていいからです
  • ネイルもヘアカラーもできるからです

心の内で思っていても構いませんが、目指す理由にお客様という相手が見えてこないと続けられるかな?と心配になることがあります。

自分の好きを突き詰めるのも耳障りはいいのですが、自分のためだけに頑張り続けるのは飽きと限界がくるのではないかと考えています。

美容というひとつの道具を使って、幸せ届けたい相手は誰なのか考えてみると良いと思います。

病棟看護師から美容看護師へ転職した際の壁

今まで働いていた中で、途中離職してしまった人たちの原因を探ってみると大きく2つに分かれる気がしています。

①職場が合わなかった

クリニックによって、大切にしていることが違います。例えばお客様が美容医療に手が伸びやすいように安価に提供するために回転率を大切にしているところ。とても忙しい職場になります。

お客様に極上で丁寧な美容医療を提供するために、値段が高く予約枠を少なめにしているところ。ゆったりとお客様に関われそうですよね。

自分が提供したい美容医療が何なのかを考えず入職すると、それがギャップになって苦しさに繋がるようです。

一定多数でこんな願望を持つ方もいるので、あらかじめ言っておきます。お客様にとっては安価で、看護師はゆったりとお客様に関われるクリニックで働きたいとおっしゃる方。

難しいです!

わかりやすくいうと婚活において「年収2000万で週3休みの定時上がり」の異性を探しているイメージです。

無理難題です!(笑)

自分に合った職場選びのコツは過去の記事の#3自分に合う職場を見つけるためにやってことをご覧ください。

②手先が不器用だった

この問題は私も常々考えていることです。美容(皮膚科)看護師のお仕事は、お客様の顔をお預かりし、とても細かく丁寧な作業がほとんどです。また、それをお客様と話しながら手を動かすことで難易度がぐっと上がります。

知識テストはバッチリ、手技もゆっくりとやるとできる。ただこれを時間内に丁寧と速さを両立させ、口を動かし、時にお客様の質問に答えながら手を動かすという一連の動作になると、できなくなってしまい、何度練習しても上達できずに・・・となってしまうケースを今まで働いた美容クリニックでは何度か見てきました。

本人はとても努力していて、けれどテストに合格できないというジレンマもあり、クリニック側からするとお客様のことを思うと合格点を下げるわけにはいけないので、両者にとって辛いのではないかと思います。

個人的に頭と手先を鍛える訓練として良いのでは?と思っているのは、知識のアウトプットをしながらドリブルをするとか、施術の説明をしながら皮膚の解剖整理の絵を描くなどが効果的なのではないかと考えています。

「向いていない」はすべてをやり切った時にはじめて言える

ほとんどの方がなりたくてなった美容看護師だと思うので、壁にぶつかると、自分に向いていないのでは?と自問自答をする気持ちはわかります。

ただ、できないのであればできるようになるまでやってみるが土台にあると思っています。できるようになるまでの回数の熟しと経験が足りないことが多く、できるようになる手前に自分に向いていないという判子を押すのはもったいない。

やれることはすべてやった、そう言い切れるときは職場を変えてみるのも1つの手です。
私の去り時はきっと、そう心から言い切れるときです。

美容看護師という仕事を、美容というひとつの道具を、活かして己とお客様の肌を磨き、楽しみ尽くしましょう。

Yuna Yuna

美容看護師。美容クリニックの立ち上げと看護師のキャリアをサポートする会社経営も行っている。自分軸の美容・マインド・思考を日々発信しています。
夢は美容領域が看護師の正しい選択肢として認められるようになること。

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